Dos&Win共用の
SFFファイル用の画像を用意する




手順.0 パレットの概念を学ぶ。



DOSMUGEN用のSFFに使う画像は、
パレットの統一をする必要があります。
しかし、そういわれても初心者には、『パレットの統一』という概念が
わからないかも知れませんので簡単にパレットについて説明しようと思います。

MUGENで使われている8bit(256色)の画像は、
色情報が下のように管理されています。

画像 画像に使用されている色情報

上の例を使って説明しますと、こんな感じになっています。

使われている部分 色情報番号
背景色
ナコルルの服の文様、青(基準色)
ナコルルの服の文様、青(ハイライト)
ナコルルの服の文様、青(影部分)
ナコルルの服、白生地部分(影)
ナコルルの服、白生地部分(中間色.1)
ナコルルの服、白生地部分(中間色.2)
ナコルルの肌、ハイライト
ナコルルの肌、基準色
ナコルルの肌、影
ナコルルの衣服、赤部分(ハイライト)
ナコルルの衣服、赤部分(基準色)
ナコルルの衣服、赤部分(影部分)
ナコルルの靴の色、1
ナコルルの靴の色、2
ナコルルの服、白生地部分(ハイライト)
ナコルルの靴の色、3
ナコルルの髪の毛
ナコルルの瞳の色
パレット番号 0番
パレット番号 1番
パレット番号 2番
パレット番号 3番
パレット番号 4番
パレット番号 5番
パレット番号 6番
パレット番号 7番
パレット番号 8番
パレット番号 9番
パレット番号10番
パレット番号11番
パレット番号12番
パレット番号13番
パレット番号14番
パレット番号15番
パレット番号16番
パレット番号17番
パレット番号18番

このように色情報ごとに色番号が振り分けられている、というわけです。
上のような色情報のことを『パレット』といいます。


MUGENでは、基本的に、1つのパレットで複数の画像を管理します。
なので、画像の登録の段階で、下のように、たとえ同じ色を使っていても
パレットの配置が違う場合、

     
     

下のように、俗にいう、『色バケ』が起こってしまうのです。

コレを避けるため、すべての画像のパレットの配置を揃える
作業が必要となります。このような作業を、
『パレットを統一する』のコトだと思ってください。



手順.1 パレットの統一をする前に



製作をはじめる人の中には、キャラの絵から、エフェクトまで、完全自作の
オリジナルキャラを作りたい。 という人もいると思います。

そういう人のために少しアドバイスしたいと思います。


DOS版のMUGENでは、色の上限が256色と決められています。
全部で256色なので、あらかじめ使う色数を制限すべきだと思います。

伊吹川は、だいたい次のような感じで画像を作成しています。

キャラの画像は16色〜64色くらいまで

ちなみに、この絵は21色を使っています。
だいたい、肌にグラデーション4色、
髪にグラデーション4色、
服の色3パターンにそれぞれグラデーション3色で、
3×3=9色
目に3色
背景色に1色
計21色です。
ドット絵は、基本的に使用色が極めて少ない
という特色があり、キャラ絵はこれくらい使えば十分なのです。
KOFとかサムスピなども実際コレくらいですし。


エフェクトの画像は1つにつき16色〜64色くらいまで

ちなみに、この絵は32色を使っています。
即興で作ったエフェクトですが。(笑)
エフェクトは、基本的に色数喰いますから、
多少、汚くても、この程度の色で我慢しますね。
大きめのエフェクトをMUGEN上で縮小すると、多少きれいになると思います。
ちなみに、KOFとかサムスピなどは、ドットエフェクトなので、
色数は大変少ないです。




パレットを統一するメリットの一つに2Pカラーが作れるというものがあります。
この時、気をつけてほしいことが、キャラのパレットとエフェクトのパレットの住み分けです。
例えば、次の画像を見てみてください。

このナコルルの画像と血しぶきのエフェクトは、同じ赤の色が使われていますが、
パレットを統一する時、同じパレット番号を使うと、
2Pカラーを作るとき、下のようになってしまいます。気をつけてください。

上のは、血の色が青になってしまいました。(笑) 気をつけましょう。



手順.2 パレットを統一した画像を作る


※注・画像の吸出しツールなど使って吸い出した画像は場合によっては、
すでに、パレットの統一が終わっているものもあります。
そのようなものを使う場合、この項目は飛ばして次を読んでください。


まずは、用意した画像をすべて、bmp形式に変換してください。
そして、基準となる画像を用意します。

『基準になる画像』とは、簡単にいうと、使用するすべての色を含んだ画像のコトです。

こんな感じの画像です。コレはMUGENに直接使うのではなく、
画像のパレット統一のために使う画像です。


基準画像の減色


次に基準とする画像を減色します。

減色の仕方を知らない人のため、簡単な減色の方法を2つ説明しておきますので、
その2つを組み合わせて減色してください。


IrfanViewを使った減色法(類似色に置き換える減色)

D-Pixedを使った減色法(重複、未使用の色を減色)



そして、基準とする画像のパレットの色情報を整理します。



すると、その画像に使われているパレットが表示されます。


背景色にしたい(透過させたい)色をパレットから選んでクリックして、
キーボードのShiftキーを押しっぱなしにし、パレット番号0番にドラック&ドロップして
ください。その場所に背景色を置くと、MUGEN上で、透過色として認識されます。

キーボードのShiftキーを押しっぱなしにし、ドラック&ドロップすることで、
パレットの位置がいろいろ変更できます。


基準とする画像を使い、パレット統一



Unify-Bitmapを起動してください。

注・Unify-Bitmapには、バグがあります。画像を変換する時、
上書き保存をしないように気をつけてください。→バグった時の対処法


フォーマット基準のBitmapファイルのところに
さっき作った基準とする画像を、
変換するBitmapファイルに、統一する画像をすべて、
ドラッグ&ドロップして、保存先ディレクトリを指定してください。

こんな感じに入力して、実行を押せばパレットが統一されます。
その際、変換するBitmapファイルが、登録されているパレットの色数を越えていても、
勝手に、類似色に減色してくれます。


注・Unify-Bitmapにはバグがあるようです。(ver.1.0で確認)
もし出会ったら、このように対処してみてください。


Unify-Bitmapのバグの回避法




手順.3 PCX形式に変換する。



IrfanViewの拡張子変換でPCX形式に変換してください。
やり方は、教えるまでもないくらい簡単なので自分で調べてください。



コレで、DOSMUGEN用のSFFファイル用の画像の用意が出来ました。



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